凛太郎

愚連隊U






CHIKA

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ピーナッツ・バーの体験談

  (ロス・エンジェルス)だな

大分前(10年以上)のオイラのアメリカの旅の話です、

一人旅が好きなオイラにとっては、結構なアドヴェンチャーだと思います

ジャパニーズの暇人をやとって、あちらこちら回りましたけれど、

まぁ〜面白い事のねぇことはなはだしい、だだ行くアテナしだよ、

そんな事である朝、早めに起きて街をさんさく、ダウンタウンの下町です、

ラテン系の訳の解らないスペイン語が、ペラペラと駆け巡り、

ここは、アメリカではない?他所の国を歩いている感覚で御在居ます、

朝は9時だと言うのに、酒場は(BAR)は開いていて、怠け者が飲んでいたのかな?

オイラはバイカースタイルの黒のTシャツに革ジャンをはおり、

ロスの1月は、ジャパンではお正月であるからして、気候は全く寒くはナイ、


ブラブラ歩いていても昼間の街の光景は、ギャングが出るわけでもなく、ただ騒がしい、

ミュージックは道を挟んで両方側から、ドカスカ・ジャンジャンのうるせぇ事だよ、

黒い野郎に赤、青、黄色??滅茶苦茶な人種がでっけぇ声で喚いています、

路上駐車の車に寄りかかり、まぁ何を食っちゃべっているのか?何語?わからねぇ〜

参ったなぁ〜と、思いながらレコード屋か、テープ屋か変な処で立ち止まり、

辺りを見回しても白人の姿は何処にも居ない、オイラは完全に同化した人種になっていたのよ、


勇気を出して一軒の酒屋みたいなカウンターの店に入りました

ドァなんか無いです、ズカズカ入ればバリッバリッと気分の良い音?

なんと木のフローリングの上にはピーナァツの殻畑だよ、えっと見渡せばボリバリ食いながら

バドワイザーを流し込む、カウンターの揚げ前掛けをしたデブのお兄さんが、

人差し指でオイラを招く、オイラは5ドル札でビール&ピーナッツ・・・・指をさした

ドサツ!バン! 物凄く早い、チエンジ・マネーの小銭と一緒に、後はフリーなんだ?

オイラは知らない爺のビァ樽の前で、プシュ・ガブリ&ボリボリの世界に入りました、


男達ばかりで何をクチャベっているのか、解らない、そして笑ったり怒ったり?

日本の山谷とも違う空気で街は雑踏の中、仕事にあぶれた労働者とも違う様子です

ビールとピーナッツは昔からの常識で、オイラの記憶が正しければ進駐軍が日本に上陸した頃

敗戦の貧しい日本に米軍からの食料の配給が、世田谷の街にありました、

珍らしい食料がありました、当時の日本にはお目にかかれない、トマト・ケチャップ、パイナップル缶詰めに

ブルーの缶詰にピーナッツが入っていたのよ、旨かったなぁ〜戸川少年はアメリカはスゲェと思いました。



世界の先進国になった日本、オイラのBARでも郷愁のアメリカンBARの真似をしてピーナッツをサービスで出しました。

お客さんは喜んで、ボリボリのグビッの世界に入りました、お陰でフローリングはナッツの油で光輝き、

一石二鳥の楽々商売でした、たまには御馬鹿さんもいましたよ、ナッツの殻を灰皿で燃やすのよ、

これには閉口しましたぜ、煙たくて非難しなければスモーク(燻製)が出来上がるよ、

また、御馬鹿なミュージシャンが定刻どうりにやってきて、ピーナッツの殻をみて

『たろうさん、店をやる気在るのかい?』 アメリカやピーナッツBARの事を知らない田舎者はあつかいが大変です。

ライブは極端に中止、御馬鹿さんは頭から湯気を上げて、蒸気機関車の様にお帰りになりました。



全くもってお目出度い話ではご在ませんか、その後、自重いたしまして儲からないピーナッツは廃止いたしました。

ロスのピーナッツBARが懐かしく思い、調べましたが、現存するBARのぞんざいは今も尚分かりません。

向こうでも菩南座と同じ様な事情が出来たのかは、依然、不明であります、



後の事件です、出演拒否でお帰りになったミュージシャンと、横浜のとあるライブ・レストランで再会した時の事です。

オイラは親しげに『やぁ〜じばらくです、お元気ですか』なんて声をかけました。

すると相手はいきなり飛び掛り『おいっ〜てめなんかくるところじゃぁ〜ねぇ〜』

胸ぐらを押し上げて押さえ倒されました、まだお客さんの入店タイムではないので幸いです。

近くでその様子を目撃した店のオーナーが『なにおしているのだ!やめなさい』と仲にはいり、

倒れているオイラを助け起こしてくれました。

何と馬鹿げたことでしょう、ピーナッツ事件がこんなの尾を引くなんて、オイラは笑いを堪えました。

それ以来は、なるべく顔を合わせないように、スタコラ隠れしのんでおります。

此の馬鹿野朗は大昔に渋谷の『エッグ・マン』でスーベ弾いていたのを思い出した。

演奏は良かった、でも噂では大馬鹿野朗らしい?(笑)


ピーナッツでビール飲みにアメリカへ行こう〜〜〜〜THE END




裏切りの街

  (246の暴走族)

これは町田周辺から、始まり大和246の話です

1970〜80年代は族の抗争が激しかったころのこと・・・・・・・・


16歳ともなるとまづ二輪車の免許を取得する だろ!

そして族の仲間に入りをする する人もいるのだ

改造BIKEを乗り回しシンナーで狂った奴らが 何処にでも居たのだ

土曜の夜は集会があり、南林間の駅前を埋めつくし

直感マフラーにエンジンがバリバリ 乗用車も加り100台ちかく

無法地帯が突然にして出来上がり騒がしくなるのだ

街の嫌われ者 一般人は恐る恐る そして商店街は早仕舞いをする

パトカーが来る頃になると 出発合図のクラクションが一斉に鳴り響き

炸裂するエンジンに湘南海岸をめざして車線いっぱいに走り出すのだ

パトカーは後ろから付いて走り 『暴走行為は違反です すみやかに解散しなさい』

だなんて、箱乗りの男たちは族の旗印を振りかざしギャラリーをあおる



そして馬鹿者の青春時代は過ぎ去って行ったのだ・・・・


最近 たまに見かける一匹狼の勇ましい奴に出会いましたが

その野郎は爽快な事にパトカー二台とカブの巡査三台とバトルはじめ

あざ笑うかのように交番と踏み切りの間を行ったり来たり

パトカーは歩道に乗り上げUターン

  カブのポリスも追いかけるがぜんぜん追いて行けない 

最後は国境(神奈川県から東京都)を目指して ハイ さようなら!


なかなか骨のある族には遭遇してはいないこの頃

(鶴間246号の踏み切り)は静かになりました

厚木米軍基地のジェット戦闘機は爆音も艦船が来ない限り静かだ



族のリーダー各の中に「J」という男が居た

十代の頃から喧嘩早くって強く 悪餓鬼共のリーダーで 仲間たちはそれを頼りにしていた

二十代になっても足を洗わず馬鹿をやっていた でもこんな馬鹿が大好きす


そして数年がたち女ができ結婚をし子供ができ 家庭的な男の顔がみえてきた

そして落ち着いて仕事についていたが 土曜日の夜になると血が騒ぐのだろう

仕事をオッポリだしてバリバリの世界へ突入

  やがて親が亡くなり多少の遺産が入ると好きな車 ポルシェを買って遊び回るようになるが

それも永くはつづかなかった ヤバイ仕事に手を出して御用となる

逮捕暦は悲惨なもので結局は懲役刑をくらって数年・・・・・・



「J」とは十年以上前に出所祝いに呑んだのを思い出す

そして横浜の○○署から手紙が来たのが最後で

行方知れず・・・・・・・・・・・・・




午前五時半 疲れた身体で小田急線大和駅のホームに立っていた

前の晩から江戸やの旦那にさそわれ商売の談合の帰りである

さすがに夜明かしでは 身体にこたえドッカリとベンチに腰をおとす

携帯が鳴る取り上げてみると その男「J」である

店(Bonanza)の前に今いるという 


  数分後に鶴間246の踏み切りで再開を果たす

十年ぶりに遭って時を考える いつかは会えると思っていたが嬉しさが込み上げる 

スリムに引き締まった身体つきは刑務所帰りとは思わせないほどに精悍な顔つきである







ここからは「J」が話してくれた刑務所の中だ

『中では苦労したんじゃないかぃ?』 

『いや楽勝でしたよ』

意外な言葉が返ってきた

  はじめの頃はいろいろあったが・・・・・とポツリと話し出す


関東の最大の刑務所は府中 そして関西最大が大阪刑務所と言われている

未決の拘置所に居た連中が言うには 大刑(通称・大阪刑務所)だけは避けたい

かなりきつい労役なるらしい 最大の収容人数に加え他国からのお勤めでは

まさか神奈川県の人間をそこまでは行かないだろう と普通は思います

ところがどっこい検事や判事のお考え一発で審判はくだり 実刑九年 大刑に決定!


最初の労役は車椅子のスプリングの組み立て作業でした

この作業に対してはノルマが決まっていて なかなか達成できず

仲間の労役の連中に文句つけられなじられた 黙っておとなしくしている「J」ではない

関西弁と関東弁の激しい闘争がはじまり 相手の顔がひん曲がるくらいに叩きのめした

当然懲罰房に収監されたのでしたが どうってことはない

あわてたのは牢番で事態を重視しして「j」の作業場の変更することになる


担当の牢番はなかなか良い奴で 「J」の作業は単純な古い携帯のバラシ作業であった

ノルマ無し時間がきたら点呼を取り一日の作業は終了

  受刑者は黙々と細かく分類解体をしながら秘密を調べる それは生きている携帯があったり

SDカードなどに写真や動画が残っている場合もある さらにポルノも発見したりして盛り上がる

それを牢番も一緒になって喜んだとかで 後に大問題となり 刑務官は免職となる

注意(大刑の刑務官の事件はインターネット上では、すべて抹消されています)





  裏切りの街 その1 ≪餓鬼の頃≫



戦後まもない東京都世田谷区下代田(現在の代沢町)

小学校の三、四年位の時に母は、胃がんで亡くなりました



「りんたろう、凛太郎、」と夜中に父の呼ぶ声に目が覚めました

八畳の間には伯父が泣きくずれ、父は「お母さんが・・・・」

まだ息は有りました。 母は苦しそうな息の中から「玲二郎かい・・」

二男の名を呼んだ、それが最後でした。



母が居なくなって自由になった気がして、遊び回りました。

兄弟は下に三人おりましたが、巻き込んで、まずは天下です。

勉強や宿題なんて忘れて餓鬼大将になり切っての遊び三昧!

太子堂から、食事のお手伝いのお婆さんがやってきました。

この婆さんは結構したたかで、友達の婆さんの友人を連れ込んでは、

家の食料をチョロまかし友人にあげていたらしい? 父は毎回首をかしげて、

「変だなぁ〜砂糖はこのまえ買ったばかりなのに?」



餓鬼大将の時代はそう永くはつづきませんでした。

小学校の成績はガタ落ちで、劣等生のサンプルが出来上がり父の怒りふれる。

そこで登場するのが二代目の母、すなわち継母である。

これがまた良くできた人で教育熱心な事はこの上なし、みっちり扱かれました。

そんな事では屈する悪餓鬼では有りません。

我儘勝手のやりたい放題の小学校では、とうとう首になりました。
(早い話がほかの生徒の勉強の妨げになると云う理由で退校したのです)

転校先は隣町の太子堂小学校でした。

可哀想なのは何にも関係の無い弟達だったかもしれません。





父の仕事は新大久保の「建設省建築研究所」だったようだ

後に電話を入れた事があり、交換手が「はい、戸川研究室ですね」

と答えた、 またブロック建築の始まりだったのか、

戸山ガ原に四階建ての公団住宅が建てられはじめた

近くには都立戸山高校があったと記憶する





「先生、就職が決まりました!」

「ほう、どこに決まったのかね?」

「渋谷の○○商事です!」

「お〜っ それはよかった、 良かった」

何も知らない担任のSAWADAの先公(英語)は喜んでくれました。

まさか渋谷の○○組とは言えませんよ

同級生の中にも通勤に便利なのか玉電です

同じ様な事ですが井の頭線も渋谷へ行きます

さらに同じ事ですが、代沢十字路からバスでも行けます

昭和二十九年世田谷区立太子堂中学校三年生の頃

卒業前から渋谷駅前をうろうろ、宇田川町から大和田町

道玄坂は百軒店、そして恋文横丁と練り歩き

いっぱしの愚連隊の始まりでございます。

大映通りで焼モロコシを売っているサン下さんのお手伝い

ヒロポン(シャブ)ハイミナールやブロバリン(睡眠薬)は薬局で

ジャズ喫茶ではまだ駆け出しの「クレィジーキャッ」!

ダンスホール(ハッピーバレー)では生バンド演奏

豪華に「原信男とシャープ&フラッツ」マンボにジルバにチャッチャッチャッ

映画のヒーローは鶴田浩二や片岡千恵蔵

中村錦之助や東千代の介だったかな?

白黒映画に雨が降る、それは三流館

TVを観るなら街頭テレビ、力道山の大活躍!

長嶋茂雄と王貞則はジャイアンツへ入団していた

相撲界では千代の山

不良は不良らしく、筋が通らない事に命懸け

理屈なんていらない世界です



女優さん!





何かが狂っていた思わぬ方向に突っ走り、とうとう練馬の鑑別所

初犯房に入れられて、検事の野郎の取り調べ

何を言っても犯罪人、腹が立っても堪えるだけ

初犯は出れると人が言う、そんな事は有りません

とうとうバスに乗せられて、行く先は山の中の少年院

思わぬ事態になってきた、当分娑婆とはおサラバじゃ〜

その晩に始るヤキ入れに、耐えなければまたヤキがくる

こころの刃を研ぎ澄まし、時が来るのを待つだけです








下北沢で手造りのGパンを造っている若者の店



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